来年2月に開かれる平昌五輪のフィギュアスケート男子で、羽生結弦が五輪連覇の偉業に挑む。彼が練習拠点にしているのが、カナダ・トロントにある「トロント・クリケット・スケーティング&カーリングクラブ」で、8月上旬にはここで、フリーの新プログラムを公開した。このクラブには、羽生のライバルであるハビエル・フェルナンデス(スペイン)も所属している。名選手を次々と輩出する名門クラブの強さの秘密はどこにあり、羽生の強さはどう作られているのだろうか。
複数のコーチから羽生は指導を受けている
8月8日、リンクサイドに姿を現した羽生は、他の選手やコーチと談笑し、スケート靴をはき始めた。トロントに練習拠点を移して今季で6シーズン目になる。周囲と英語で会話する姿も、すっかりさまになっている。
羽生が練習するのは、トップ選手を対象としたクラスだ。最もレベルの高い技術を持った選手ら約10人が一緒にレッスンをスタートし、順番にそれぞれの曲をかけてプログラムを滑っていく。
リンクの上や周りでは、羽生を指導するブライアン・オーサーコーチや、カルガリー五輪アイスダンス銅メダリストのトレーシー・ウィルソン氏ら、数人のコーチが見守る。このクラブの最大の特長が、複数のコーチによるチーム指導だ。
リーダーであるオーサー氏の下で、スケーティングはウィルソン氏、スピンはペイジ・アイストロップ氏といった専門コーチが、それぞれの担当分野を教える。羽生は「コーチたちが、いろいろな視点で自分のジャンプを見てくれるのは素晴らしい。音楽もみんなで共有できる」と、このクラブのメリットを強調する。
高い技術を持つ名選手を多く輩出するため、ジャンプ練習に力を入れていると思いがちだが、そんなことはない。1日の練習の終わりは、全員による15分間のスケーティング練習で締めくくられる。
名門クラブは200年近い歴史を誇る
「トロント・クリケット・スケーティング&カーリングクラブ」は、トロント市の中心部から北へ約10キロの高級住宅街の一角にある。創立は1827年。200年近い歴史を誇る会員制の名門クラブで、来場者は入り口でチェックを受ける。建物内に足を踏み入れると、そこには厳かで格調高い雰囲気が漂っている。
1階にあるスケートリンクは、縦約57メートル、横約27メートルで、国際規格より一回り小さいが、練習するには問題ないサイズだ。壁には一面に、クラブが輩出した五輪や世界選手権のメダリストたちの名前を刻んだプレートが飾られている。ソチ五輪を制した羽生の名前はもちろん、元世界王者のフェルナンデス、1984年サラエボと88年カルガリーの両五輪で銀メダルに輝いたオーサー氏の名前もある。
2階建ての建物は通年リンク、ジム、スタジオ、カーリング用リンクなどを完備している。ジムやスタジオでは、専門のトレーナーからピラティスやダンスのレッスンを受けることができる。ピラティスに継続して取り組んできた成果もあり、かつてはきゃしゃでフリーを滑り切るのが課題だった羽生の体も、今ではすっかりたくましくなった。
建物を出ると、プールやテニスコートなどがあり、天然芝の庭が一面に広がる。庭を望むレストランで食事を取ることもできる。羽生が「これでうまくならなかったらどうするの、というぐらい恵まれている」と言う通り、必要な設備がすべてそろっている印象だ。
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羽生は日本に居てもトップになる素質はあったが、ここまでの成長はクリケットに行ったからこそだよな
ただ、ここに行けば誰でも伸びるという訳ではないし、合う、合わないはある。
この環境を生かすのも選手次第だと思う
体調万全に、羽生選手がんばってほしいです。
名門クラブには名コーチは必須だからね
日本人なのにそこまで信頼してもらってありがたいことですよね
フィギュア界とクラブの発展に、国籍は関係ないのかもしれません
クラブができると良いのになと思う
まだまだ日本のスケートクラブは閉鎖的な印象があるから今後世界で
学んだスケーターたちが新たな流れを作ってくれることに期待
羽生くんがクリケットを選んだとき、賛成の声と懸念の声、反対する声もあった。それは1つは奈々美コーチととても良い師弟関係であったこと、オーサーがキム・ヨナ選手のコーチであったこと、北米よりロシアを推す声があったこと等で。でも彼はフェルナンデス選手の4回転を学びたいとクリケットを選んだ。
静かな環境、フィギュアスケートへの深い知識と技術を持つ豊富なコーチ陣、ライバル、大らかで温かいクラブの特色が羽生くんには合っていた。英語が苦手で言葉の壁に苦しんだけれど、今は自分の考えも伝えられるようになったのも大きい。ルールを始め個々のスペシャリストであるコーチたちと話し合える環境が彼の大きな力となっていると思う。
フェルナンデスが身近にいることのメリット
羽生は「トップスケーターがたくさんいるから、多くの刺激を受けつつ練習できる。これがクリケットクラブの一番のメリットであり、強みだと思う」と強調する。