春を感じさせる桜があっという間に散り、気付けば平昌オリンピックから2カ月が経過しようとしている。スポーツ界の主役も「夏の競技」に移る中で、冬の主役たちは来季に向けて、心技体をさらに成熟させる時期に入っている。それはフィギュアスケート界も同様だ。
2月、オリンピックの興奮の裏側で多くの選手は4年後への再スタートを切っていた。その1人が女子の白岩優奈(16=関大KFSC)。シニア1年目を戦い抜いた有望株は、驚くほど早く、22年北京オリンピックへと頭を切り替えた。
17年12月23日、東京で行われた全日本選手権の女子フリー。ショートプログラム(SP)8位の白岩は、合計191・69点で演技を終えた。得点表示を待つ「キス・アンド・クライ」では右隣に座る浜田美栄コーチと手を握り合いながら、こう言い切った。
「先生、来シーズンはトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)やります!」
「うん、頑張ろうね」
まだ後ろに7人の演技を控えていたが、決意は固まっていた。最終順位は9位。取材エリアでは「他の選手の気迫とか、勝ち気がすごく感じられました。それに比べたら私は(オリンピック切符を)狙いには来ていたけれど、200%の『取るぞ!』っていう気持ちはなかったんじゃないかなと思います」と悔しさをにじませながらも、冷静に自分を分析していた。
普段から作り笑顔とは無縁の柔らかな表情が映え、海外遠征時の相方はお気に入りの人気キャラクター「ムーミン」のグッズ。そんなあどけなさをのぞかせながらも、選手としては「いぶし銀」だ。この表現が正しいかは分からないが、今季の取材を通してそう感じるシーンが多くあった。
17年10月4日、関西空港。グランプリ(GP)シリーズ前のリハーサルとなる「フィンランディア杯」への出発前、「3回転ルッツ-3回転ループ」の連続ジャンプへのこだわりを教えてくれた。肝は2つ目の3回転ループ。白岩はニッコリと笑った。
「私、ループがすごく好きなんです。リンクでも暇さえあれば『ループ跳んどこう』ってなるんです」
この連続ジャンプは平昌五輪金メダリスト、アリーナ・ザギトワ(15=ロシア)の代名詞だ。報道ではよく「4回転ジャンプ」や「トリプルアクセル」といった大技が取り上げられるが、この「3回転ルッツ-3回転ループ(通称ルッツループ)」も難度が高い。元世界女王の安藤美姫さんらも得意としてきた。
他の女子選手の多くが得点源として用いる連続ジャンプは「3回転ルッツ-3回転トーループ(通称ルッツトー)」。トーループは最も難度が低いジャンプのため、それをループにすれば基礎点が上がる。双方とも右足で踏み切るが、トーループはその際に左足のトー(つま先)を突く。
そのため最初の3回転ルッツで少々バランスを崩しても、次を3回転トーループにしておけば、左足のトーを突きながら多少の修正ができるのだという。一方で「ルッツループ」であれば、ルッツを右足で着氷後に左足のトーを突かず、そのまま右足で跳び上がるため難度が高くなる。
「ルッツループを跳ぶときは、ルッツがちょっとでもゆがんだら(ループは)跳べないんです」
練習では何度も成功させている「ルッツループ」の難しさを分かりやすく説明してくれた白岩は、落ち着いた声でこう言っていた。
「でも、あまりみんなが跳んでいないからこそ、私が跳びたいなと思います」
その口調は弾んでいた。柔らかさの中にある、芯のようなものを感じた。
最終的に今季はオリンピックに向けての完成度を重視し、主要大会での「ルッツループ」導入は見送った。それでも練習では「3回転ルッツ-3回転ループ-3回転ループ」の3連続ジャンプを決めたこともあり、3月の国際大会では「ルッツループ」をプログラムにも組み込んだ。
さらに、どちらかというと「ルッツループ」に強い興味を示していた白岩が、全日本選手権のリンク脇で自ら誓った大技トリプルアクセルの習得。簡単ではないが、そこに並々ならぬ覚悟があるのだと想像した。
全日本選手権後に「他の選手の気迫とか、勝ち気がすごく感じられました」と語ったように、シニア1年目は多くの発見があった。
17年11月のGP第5戦フランス杯ではコストナー(イタリア)の伸びのある滑りに見入ったことを明かし「スケーティングの方にも時間を使いたい。表現ももっと伸ばしたい」と声を弾ませた。
同杯のSPで3位に入り、上位3人の記者会見で壇上に上がった際には「ここにいるのが自分自身ビックリ」と初々しく照れた。
練習では絶好調だったが、試合本番で苦しんだ同年10月のGP第4戦NHK杯の悔しい思い出も、全てが貴重な経験だ。
白岩だけでなく、それぞれが4年後の北京へ、横一線でスタートしている。オリンピックシーズンに真正面からぶつかったからこそ生まれた、新たな感情や決意。思い思いのオフシーズンを経て、次の秋がやってくる。変化の1つ1つを見つける来季が、取材する側も待ち遠しい。
ソース:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180418-00180928-nksports-spo
ヤフーコメント
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コスモス
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3Aも4回転もしっかり跳べるようになってからの発表で良いと思う。練習だけならジュニアの選手も含めかなりの選手が挑戦していると思うので・・・
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fym*****
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さっとんに憧れてるだけあって、品のある演技をするから大好きな選手だけど
さっとんと同じくジャンプが低いから、今の跳び方では3Aは厳しいのでは?低くて小さなジャンプは転倒する確率が低いけど、GOEが付きにくく回転不足も取られやすい
優奈ちゃんはシニアにしては繋ぎが薄くしっかり助走を取る印象もあるルール変更でGOE幅が増える事を考えると、ジャンプ自体の難度を上げる前にやるべき事が沢山あると思うけど、向上心を持つのはとても良い事だね。頑張れ!!
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bel*****
紀平さんが当たり前のように6分間練習や試合でトリプルアクセル跳んでるのみると、他の選手もチャレンジせざるを得ないと思うのかな?
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jyf*****
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彼女は素顔だと素朴なお嬢さんなんだけど、メイクしてリンクに立つと清楚な輝きがあって、この写真も美しいですね。バランスの良い演技で、ステップやスケーティングにも見応えがあると思います。ジャンプは高い方じゃないけど、3A跳べたら良いですね。
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mom*****
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女子が3Aにどんどんチャレンジするのはファンからしたら嬉しいんだけど、実際は
ジャッジが厳しく回転不足を取るし、3A無い方が高得点取れるのが現状だからなぁ。
紀平さんみたいにかなり安定していても、シニアでどれだけ評価してもらえるのか心配。
そして、白岩さん大好きな選手だけど、樋口さんの方がジャンプに高さがあるぶん
可能性はある気が…
練習で跳べてる選手はほかにもいるだろうし、やっぱり大事なのはメンタルなのだろうか。
来季の女子がどうなるか楽しみでもあり、
まぁ、3Aや4回転バンバン!って位の進化はないだろ…って気持ちも。笑 -
fel*****
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白岩選手はなかなかの美人スケーターですね。
ジャンプの素質はもとからあったが、先シーズン、今シーズンとケガや体型変化で思うような成績が残せなかった。
白岩選手のジャンプ力なら3Aは出来そうな気がします。頑張って欲しい。
気になるのがマスコミ。同学年の本田まりん選手が海外に行ったので、次はビジュアルの良い白岩選手を狙っているのか?
マスコミ取材などは断って練習に集中してほしいんですが…… -
kacatarou
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シニア1年目、なかなか結果が出ず、苦労していたが、この経験を彼女はきっと活かしてくれると思う。
期待しています!
でも決して3Aだけが武器ではない。やっぱり、全体的に高く、幅があって、美しいジャンプを跳ぶことを目標にしてほしい。 -
tri
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腰に持病があって
ジャンプが低く
体格の良い女子に
トリプルアクセルは
無理ではないでしょうか。それよりも、今の技術を磨いて
出来栄え点を得るほうが
よいのでは? -
ztd*****
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日本の選手はまずスピードを上げ、高さと飛距離を出すジャンプを当たり前にしたほうがいいと思う。3Aや4回転ってそれからの話な気がします。
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nao*****
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トリプルアクセルに挑戦します
四回転に挑戦します…
最近の女子選手は皆おなじ事を言うね
個人的にはどちらも避けた方が良いと思う
シニア女子が安定して跳べるか?GOEを高く稼げるか?高難度のジャンプに意識が集中して他が疎かにならないか?そのジャンプばかりマスコミに取り上げられないか?
様々な事を考慮して、避けた方が良い!
ジュニアから練習して跳べてるならまだしもシニアになってからじゃそもそも遅いし。