【ジュネーブ(スイス)1日(日本時間2日)】フィギュアスケートの羽生結弦(23)=ANA=が、男子で66年ぶりの五輪2連覇を成し遂げた平昌五輪の日本選手団公式手袋をスイス・ローザンヌの五輪博物館に寄贈していたことが分かった。国際オリンピック委員会(IOC)の要請に応じたという。国民栄誉賞の受賞が決まった絶対王者の功績が、世界でたたえられる。
五輪博物館は著名なスポーツ選手が使った用具や記念品を保管、展示している。国民栄誉賞の受賞が決まった羽生が、平昌五輪の日本選手団公式手袋を寄贈した。
日本選手では、2000年シドニー五輪陸上女子マラソン金メダルの高橋尚子さん(46)がシューズ、体操男子の内村航平(29)=リンガーハット=が個人総合で金メダルを獲得した12年ロンドン五輪の日本代表ユニホーム、ノルディックスキー・ジャンプ男子の葛西紀明(45)=土屋ホーム=が14年ソチ五輪でジャンプスーツを寄贈した例がある。
羽生は、平昌五輪開幕の約3カ月前に右足首に大けがを負ったが、本番で復活。フィギュアスケート男子で66年ぶりの五輪2連覇を達成した。けがからの復活優勝は、世界中のファンを感動させた。
五輪博物館は、オリンピックの理念を伝えるため1993年、スイス・ローザンヌに建設された。96年のアテネ大会から夏、冬の近代オリンピックの歴史を網羅するコレクションが展示され、観光名所になっている。
日本では、羽生の写真展にファンが殺到するなどフィーバーが続く。羽生の手袋がコレクションに加わった五輪博物館に、多くの“ユヅくん”ファンが足を運ぶことが予想される。
羽生は金沢市のいしかわ総合スポーツセンター・特設アイスリンクで行われるアイスショー「ファンタジー・オン・アイス」に出演中。国民栄誉賞の受賞が決まった1日、「皆さまの期待を背負い、まだ続く道を一つ一つ丁寧に感じながら、修練を怠ることなく、日々前に進んでいきます」とコメントした。23歳の国民的ヒーローが、五輪の殿堂で輝く。
ソース:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180603-00000013-sanspo-spo