冬季五輪で2連覇したフィギュアスケート男子の羽生結弦(ANA、宮城・東北高出)を指導するカナダ人のブライアン・オーサー・コーチがこのほど神戸市内で取材に応じ、2018~19年シーズンに備える羽生の近況などを語った。
-羽生の右足首のけがの回復具合は。
「徐々に状態は良くなってきた。4回転トーループや3回転ループ、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)もやっている。長期の視点で考えないといけないし、ユヅは忍耐強くやっている」
-出来栄えの評価がプラス3~マイナス3の7段階からプラス5~マイナス5の11段階に広がるなどルール変更される。
「男子フリーで4分半だったプログラムが4分になってより難しくなる。自分たちのチームのスケーターは技のつなぎ、スケート技術、力みなくスピードを出すことをいつも勉強している。それが強みになる」
-羽生に追い風になるルール改正だと思うか。
「いい変更だ。とてもオールラウンドな選手で、ただのジャンパーではない。抜群のスピンやステップ、技のつなぎを持っていて、あらゆる振り付けに対応できる。準備は整っている」
-五輪を2連覇した羽生に変化は。
「ない。いつもモチベーション十分だ。五輪を2連覇して、なお気持ちが下がらないのはすごいことだ。スケートをすること、試合に出ることを愛している。成熟してきたし、多くの責任を背負っている。いつもいろいろな目標を持っている」
-4回転半ジャンプは導入するのか。
「健康体なら、やらない理由はない。いい技術を持っている。昨年にも少し挑戦したが、(平昌)五輪シーズンだったから五輪に向けた戦略に集中した。今は状況が変わった。ユヅは野心的なので、やることを私は止めない。身体的に準備ができていればね」
-五輪女子銀メダルのエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)らが新たに師事する。
「ハードワーカーで素晴らしい性格を持っている選手たち。ユヅにとってもいいことだ。とても楽しみにしている」
転載元:https://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201806/20180628_14025.html