アジア、西欧、東欧、北米…カナダ人名伯楽が持つ、2つの指導哲学「尊敬と名誉」
記事によると、現役時代の1984年サラエボ五輪、88年カルガリー五輪で銀メダルを獲得したオーサー氏は5人兄弟の末弟として育ち、女王エフゲニア・メドベージェワ、アリーナ・ザギトワ(ともにロシア)を指導するトゥトベリーゼと同じ大家族の末っ子という成長環境は、指導者としての現在に意外な影響を与えているという。
「それは大事なことかもしれません。私の両親はアイルランド系カトリック教徒の家系です。彼らはどちらかというと厳格でした。そして、しつけも厳しかったです。私は尊敬、そして、名誉というものを教育方針として重んじています。とても強い価値があるのです」
しつけに厳格な両親に育てられた末っ子のブライアン少年は、目上の人間に囲まれて育った。他者を尊敬する気持ち、そして、名誉を重んじることは人生のみならず、指導者としての哲学となっているという。
五輪3連覇を目指すオーサー氏「私自身も選手の文化に慣れ親しまなければならない」
「指導者として、私自身も選手たちの文化に慣れ親しまなければならない。尊敬、名誉という2つの価値は全ての文化において効果を持つものなのです」
オーサー氏の下には、羽生を含め、アジア、西欧、東欧、北米といった世界から教え子が集まり、生まれ育った文化、伝統はカナダ人の同氏とは異なる。各々のバックボーンをリスペクトし、理解することがトップスケーターをマネジメントする重要なアプローチになると、当代の名伯楽は持論を展開している。
2月に控える平昌五輪で羽生とフェルナンデスという金メダル候補を抱えるオーサー氏。実力者2人を同時に指導する難しさについて質問されると「今季は実際のところ、そこまで大変じゃないんだ」と説明したという。
「ユヅ(羽生)とハビ(フェルナンデス)は夏と秋の間のほとんどを一緒に練習していた。それはいいことだ。グランプリシーズンに突入すると、すぐに彼らは違うスケジュールに入る。ハビとユヅは違うグランプリに出場する。そして、ユヅは故障の治療に突入してしまった。ハビはスペイン国内選手権に出て、今は欧州選手権だ。彼らはそこまで同じリンクに立つことはないんだ」
オーサー氏は「それぞれにテーマがある。我々はみな、同じ場所を目指すが、その道のりは異なるんだ」と語ったという。2010年バンクーバー五輪ではキム・ヨナ(韓国)を、14年ソチ五輪では羽生をそれぞれ金メダリストに導いている。
羽生らオーサー氏の教え子は、3大会連続で五輪表彰台の頂点に立つことができるのだろうか。
ソース:https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180120-00010001-theanswer-spo
以下:ヤフコメ抜粋
NYPD
オーサー氏の著作を2冊読んだことがありますが,スケートの指導者としてはもちろんの事,教育者として偉大な人だと思いました。「教え子が現役を終えた後に良い人生を歩めること」が目標だと書いてありました。こんなコーチの下で学べる選手は幸福です。
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私もよく国籍の違う選手をメダリストまで押し上げることができるのかと思っていました。
コーチとしてだけでなく、人間としても素晴らしい方なのだろうなと思います。
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pop*****
ブライアン・オーサーの指導の特徴は、選手の個性を最大限に引き出す事にあると思う。
たとえば、クリケットに来たばかりの羽生選手はスケートもワイルドで姿勢も猫背で良くなかった。けれども、それを「正しく」矯正しようとするのではなく、それを持ち味として生かす事を考えた。
その結果生まれたのが、ソチの名演となった「パリの散歩道」。
選曲に関しても、オーサー個人が合うと思っても、その曲を滑る選手本人が気に入らなければシーズン通して打ち込むのは難しいと考えるから選手の意向を最大限尊重する。
そういう、個々の選手の向かおうとするベクトルを無理に曲げたり直したりせずに、伸びたい方向に伸ばそうとするクリケットのやり方が、現在の快進撃に結びついているのかなと思う。 -
kan*****
オーサーコーチ自身がトップアスリートの実績を掴むのに様々なご苦労をされた方だからこそ選手の気持ちを尊重できるのでしょう。国を超えてのコーチングはまた難しいものだと思いますが、偏見や差別無くアスリートに対して愛情を注げる方だからこそコーチとしての結果も残せているのだと思います。オーサーコーチには自身や選手の迷いや苦しみをもエネルギーに変えてしまう不思議な力があるのかもしれませんね。しかし、教え子の活躍に比例するように現役の頃からはだいぶ恰幅が良くなられて…。おっと、見た目はさておき、彼自身に魅力あるからこそ周囲にトレイシーやブリアンなど敏腕コーチも集まって更にクリケットの選手達を支え育てられているのでしょう。益々のご活躍をお祈りしております。そして、どうぞ再び羽生選手を金メダルに導いて下さい。
ali*****
オーサー氏の著書を読んだが
ビジネス書としても参考になるものだった。人を育てるのは難しいことだし
価値観の違う多国籍ならなおさら。
その上、アスリートは常に結果を求められる。オーサー氏は選手の個性を尊重し
自分の価値観を押し付けることなく
ある程度は自由にさせて、自分で考えさせ、導いているように思えた。徹底したスパルタの印象がある
エテリ組の指導についても詳しく知りたい。 -
aya*****
彼の著書を読んで一番印象に残ったのが、ハビエル選手と羽生選手に対する指導方法の違い。絵に描いたように正反対な性格の二人を実に巧みに導いていると感心しました。しかも教え子の変化や成長を観察して対応を変えたり、必要に応じて別のコーチに任せたりと、チームとしてしっかり機能しているのがクリケットの強みだと思います。
エテリ陣営は女子の育成には成功してますが、男子がさっぱりなのが気になります。彼女の指導方針もじっくり読んでみたいです。
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yas*****
選手として成功する。
指導者として成功する。
どちらになるかは人それぞれだろうけど、
オーサー氏は間違いなく両方ですね。
自身の現役時代の戦績はもちろんのこと、
門下生たちの顔ぶれが豪華過ぎ。
ただひとつ、オリンピックの金メダルがなかったので、
羽生君のようなスーパースターが育っちゃうのでしょう。 -
tar****
オーサーコーチ率いるクリケットクラブでは、生徒達をクラブに合わせるのではなく、それぞれの個性を大切にしている感じですね。リンクに生徒たちの国の国旗が張られているのも印象的でした。
「チーム・ブライアン」も読みましたが、選手としての間だけ面倒をみればいいのではなく、生徒が現役を引退した後も幸せな人生を送れるように考えていて素晴らしいと思いました。 -
sir*****
そのオーサーコーチに五輪のパスを出さない日本スケート連盟ってのは、羽生選手に連覇して欲しくないって事でよろしいですかね?
オーサーコーチはハビエル、ジュンファンのパスがあるにせよ、
優先順位は下がるように思います。
ソチの時も一枚しか出さないのをオーサーが粘り強く交渉して2枚出してもらったとか。
どうして平等に出来ないんでしょうね?裏黒いものを感じてしまいます -
ebe*****
始めは反対していたプーさんの同行も、今ではオーサー氏が移動中も抱いている。
ゆづとの関係性があの場面だけでも想像ができる。なんか心が暖かくなりますね。