メダリスト・オン・アイス２０１６で宮原知子が華麗な舞を披露

来年３月２７日に開幕するフィギュアスケートの世界選手権出場が決まった日本代表選手の記者会見が２６日、アイスショー「オールジャパン　メダリスト・オン・アイス２０１６」に先だって大阪府門真市であり、女子シングルとしては１７年ぶりに１０代だけの出場となる宮原知子、樋口新葉、三原舞依は２０１８年２月に行われる平昌五輪の出場３枠の確保へ向けて強い意気込みを示した。また、昨季は後半に失速した全日本王者の宇野昌磨は、汚名返上に意欲を燃やした。

経験はなくても勢いがある。２５日に全日本選手権３連覇を飾った宮原が大学１年なら、樋口は高校１年、三原は高校２年の女子高生だ。来年３月に開幕する世界選手権は五輪出場枠が懸かる大事な大会。日本フィギュア界の命運が託される若き１０代トリオは３枠の確保を誓った。

「自分は今できる一番いい演技をすることに集中して、しっかり枠も取って帰りたい」

いまや日本のエースに成長した宮原が気合を入れれば、世界選手権初出場となる樋口は「初めてなので不安も緊張もあるけど、今できること以上の演技をして枠を取りたい」。同じく初出場の三原も「まだまだ未熟ですが、日本代表に選んでよかったと思われるような結果を残したい」と枠取りに向けて意気込んだ。

上位２人の順位合計が「１３」以内なら最大３枠が確保ができる五輪出場枠。２００６年トリノ五輪から３大会連続で３枠を続けている日本女子勢だが、１０代の選手だけで挑むのも、五輪出場経験のない選手だけで挑むのも、トリノ五輪以降では初めて。世界選手権の日本女子で１０代だけだったのは、１７歳で１人だけ出場していた２０００年の恩田美栄以来だ。経験不足は否めないが、日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長は不安をキッパリ否定した。

「去年も『女子は大丈夫？』と言われても結果を残した。女の子には底力がある。経験は少なくても勢いがある。絶対に３枠を死守してほしい」。ちなみに前回の世界選手権（米ボストン）は宮原が５位、浅田真央が７位でぎりぎりの「１３」以内だった。大舞台まであと３カ月、さらなる成長で結果を残してほしいところだ。　（兼田康次）